キイキイ首を鳴らす、正統派美人こけし
こけしといえば鳴子、というくらいポピュラーな存在である「鳴子系こけし」は、鳴子温泉郷を産地としています。この地での木地業の歴史は古く、その源流は南北朝時代の文中年間にさかのぼり、藩政時代には、伊達藩お抱えの木地業が盛んになりました。
「鳴子系こけし」の一番の特徴は、頭を回すとキイキイと音が鳴ること。頭部を胴体にはめ込む特殊な技法を採用しているためで、これが上手にできるようになるまでは何年もの修行が必要と言われています。胴は、いかり肩のようなシルエットで中央部が少しくぼみ、裾に向かって広がります。横から見た菊の姿を重ねて描く「重ね菊」のほか、大輪の菊を描く「菱菊」、カエデやボタンなど、写実的に描かれるのが代表的な模様です。頭頂部には「水引き」と呼ばれる赤い模様が描かれ、顔立ちは御所人形のような正統派美人を思わせる姿も特徴。毎年9月の「全国こけしまつり」では、こけし神輿やパレード、展示即売会が行われています。
※木地=塗料を塗る前のお椀やお盆などの木製の器など
※※木地師=ロクロを用いて椀や盆などの木工品を加工、製造する職人
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