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三位一体の技がひとつになった、堅牢な箪笥
平成27(2015)年に国の伝統的工芸品に指定された「仙台箪笥」の歴史は古く、江戸末期から明治大正にかけて現在の型が定着しました。その原型は幅4尺(約120センチ)、高さ3尺(約90センチ)の野郎箪笥といわれ、武士が刀や羽織を収める身近な生活財として愛用したといわれています。
主な材質はケヤキやクリで、木目の美しさを生かした「木地呂塗り」で仕上げます。そこに、牡丹や唐獅子などの文様の手打ち金具を装飾し、頑丈で重厚な仙台箪笥が出来上がります。この「指物」「漆塗り」「金具」の3つの熟練の技がひとつになった仙台箪笥は、「日本の美」として、明治時代から大正時代にかけて、ヨーロッパに輸出されました。戦時中は一時生産がストップしましたが、戦後に再び生産が開始されました。平成23(2011)年の東日本大震災以降は、浸水や損壊の被害を受けた仙台箪笥の修理依頼が急増し、職人の手によって再生された仙台箪笥は、この先また長い年月を持ち主とともに過ごしていくのでしょう。

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