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歴史と技術が描き出す唯一無二の漆文様
様々な色を幾重にも塗り重ね、手間暇をかけて研ぎ出された漆の文様。一つとして同じものがない表情豊かな「津軽塗」は、津軽藩の城下町弘前で生まれました。江戸時代中期に全国から多くの職人を招き入れ、以後300年以上にわたり地場産業として発展してきました。大きな転機となったのは明治6(1873)年のウィーン万国博覧会。この出展をきっかけに「津軽塗」という名称が生まれ、国内外に広く知られるようになりました。
「津軽塗」を象徴する技法は何層にも塗り重ねられた漆を研ぎ出した抽象文様の「唐塗(からぬり)」、魚の卵のように細かな輪紋(りんもん)がびっしり並ぶ「七々子塗(ななこぬり)」です。数十回もの塗り、研ぎ、磨きの工程を2ヶ月以上の日数を費やし、その工程の複雑さから「馬鹿塗」とも称されるほどです。津軽地方に根付いた忍耐力とその精神性が息づく「津軽塗」は、その複雑で美しい漆文様だけでなく、頑丈でしっかりとした器としての機能美もまた、使う人の生活に華を添えてくれます。
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