最も進歩したろくろ模様を持つ、美しいこけし
福島県土湯温泉、猪苗代を主な産地とする「土湯系こけし」。その歴史は波乱に満ちていて、幕末の戊辰の役による土湯村の消失や、明治時代の水害など、幾度となく大きな苦難を乗り越えてきました。
頭頂部には、「蛇の目」と呼ばれる黒い輪、そして両側には紅色の髪飾りが描かれています。細目の胴体は、三角胴と呼ばれる裾広がりのものと、ふくらんだ胴体とくびれた裾を持つ太子型とに分かれます。また、すべてのこけしの系統の中で“最も進歩したろくろ模様”といわれるほどに美しい、赤、黄、緑のろくろ線による横縞模様が大きな特徴となっています。くじら目と呼ばれる切れ長の目とおちょぼ口がオーソドックスな顔ですが、“たこ坊主”と呼ばれる目の周りに彩色を施したインパクト大のこけしも作られています。毎年4月に開催される土湯温泉街の「こけし祭り」では、こけし山車巡業やこけし抽選会などが行われ、多くの人でにぎわいます。
※木地=塗料を塗る前のお椀やお盆などの木製の器など
※※木地師=ロクロを用いて椀や盆などの木工品を加工、製造する職人
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